日々の診療

第110回
日本獣医麻酔外科学会学術集会に参加しました!

こんにちは。横浜市旭区善部町 あらた動物病院、獣医師の髙島です。
先日、大宮ソニックシティ(埼玉県)で開催されました第110回日本獣医麻酔外科学会学術集会に参加してきました。
私が参加した6月22日(日)は9時から17時まで麻酔学や外科学に関する講演がそれぞれの会議室で行われていました。
この学会は主に獣医師を対象としていて、将来的に外科・麻酔領域で活躍できる人材の発掘・育成を目的としています。

講演では、普段の獣医療であまり意識できていなかったことを中心に理解を深めました。
講演の内容として興味深かったのは猫の運動器疾患である変形性関節症(OA)の疼痛管理で用いられている鎮痛剤の「ソレンシア」という製剤です。
OAは関節やその周囲の組織が変形し、慢性的な痛みが出る疾患で、12歳以上の猫ちゃんの約90%にOAの疑いがあると言われています。
ソレンシアは、2022年11月に発売されたもので、ゆったりとした効果ではありますが、副作用が少ないため長期的な管理が可能であることや慢性腎臓病の猫ちゃんでも使用可能なことが特徴です。また、1回の注射で1ヶ月効果が続くためお薬の内服が苦手な猫ちゃんでも治療ができます。

当院でも1日中じっとしていた猫ちゃんがソレンシア注射後では昔のようにジャンプをしたり、階段の上り下りも難なくできるようになった子もいます。そのような子は実は隠れていた慢性痛で動きたくなかったことが原因と考えられます。

こういった痛みの管理が運動機能や快適性を改善させ生活の質を向上させてあげることができます。足をつかない、歩き方がおかしいといった目立つ症状以外でも、昔と比べて何か様子が変わった等、些細な事でも気になることがありましたらお気軽にご相談下さい。

会場に来ていた殆どの獣医師の方々はスーツで来ており少し緊張しましたが、お昼はランチョンセミナーといってお昼ご飯を食べながら講演を聴講したことで、リラックスできた気がしました。

この学会の認定医制度指定の教科書も購入することができました。今後も日々勉強をして、新たな資格を取得したいと考えております。そして、より安全で信頼される獣医療を行いたいと思います。

また、学会では大学時代の後輩に会ったり、友人が講演発表していました。自分も獣医師としてさらに高みを目指すべきだと感銘を受けました。

今後も日々勉強をして、より安全で信頼される獣医療を行いたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします!

関連記事