日々の診療

避妊手術について

こんにちは!横浜市旭区あらた動物病院、院長の小林新です。患者様からよく質問を受ける避妊手術の必要性に関してお話したいと思います。

わんちゃんやねこちゃんを飼った場合に皆さんが一度は悩むのが、避妊手術や去勢手術に関してだと思います。

本当にやったほうが良いのか?健康な体にメスを入れる必要があるのか?全身麻酔は不安。手術することで亡くなったらどうしよう。

そんな声をよく聞きます。

そんな疑問を解決すべく、今回は避妊手術についてお話をしたいと思います。この記事が避妊手術を行うか迷われている方の参考になればと思います。

避妊手術のメリット

望まれない交配による妊娠を避けられます。

わんちゃんでは少ないですが、猫ちゃんは、まれにお家から脱走してしまう事があります。帰ってきたら妊娠していたなんていうケースも少なくありません。

②発情期のストレスを軽減。

急に食欲や活動性が低下したりなどの発情期特有の症状を抑えられます。

③乳腺腫瘍の発生リスクを低下。

避妊手術を適切な時期に実施することで、わんちゃんもねこちゃんも乳腺腫瘍や乳がんの発生率を大きく下げることができます。

乳腺腫瘍の発生率(犬)

乳がんの発生率(猫)

当院では、わんちゃんも猫ちゃんも6か月前後の時期での避妊手術をおすすめしております。これが難しければ、わんちゃんは2回目の発情の前までに、ねこちゃんは2歳になるまでは予防効果があるのでお勧めです。

子宮や卵巣の病気の予防効果があります。

卵巣腫瘍・子宮蓄膿症・子宮水腫など

高齢になってくると子宮の病気や卵巣腫瘍の発生率は増加してきます。これらの病気の中には治療が遅れると命に関わるものもあります。治療法は卵巣と子宮の切除を行う一般的な避妊手術ですが、治療法は同じでも高齢で状態が悪い場合や何らかの基礎疾患がある場合は麻酔や手術のリスクは各段に上がります。

当院では、年齢や状態にあわせた術前検査を実施することで、麻酔前に全身状態を把握し、麻酔のリスクが下げられると考えております。高齢であっても適切な麻酔管理を行えば安全に麻酔をかけることができます。麻酔が不安な際は是非ご相談ください。

避妊手術は必ず絶対にやっていかなければならない手術ではありません。しかし、実施することによるメリットは十分あると思います。気になる方は一度ご相談いただければと思います。

次回は、今回お話できなっかた去勢手術の必要性について書きたいと思います。お楽しみに!

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