日々の診療

キャットリボン運動

こんにちは。横浜市旭区善部町のあらた動物病院 院長の小林 新です。

今回は、前回の猫の乳腺腫瘍のときに紹介させていただいた、キャットリボン運動について詳しくお話していきたいと思います。

キャットリボン運動は、『乳がんに苦しむ猫をゼロにする。』ことが目的の活動です。なぜ、こんな名前かというと、人の乳がんに対するピンクリボン運動が参考になっています。

この活動は、尊敬する日本小動物がんセンター・センター長である小林 哲也先生が代表理事をつとめるJVCOG(一般社団法人日本獣医がん臨床研究グループ)が主催しています。
主な活動目的は
①ご家族への乳がんの正しい知識の発信
②猫の乳がんの標準的治療法の普及
③猫の乳がん治療のエビデンスを強化させることです。

こちらのサイトでは、乳がんに関する情報が非常にわかりやすく説明されています。日本小動物がんセンターの小林先生の解説動画もありますので一度覗いてみてください。

キャットリボン運動公式HP

猫ちゃんの乳腺腫瘍は80%以上が悪性のがんで、乳がんは転移率も再発率も高く、非常に治療の難しい腫瘍の1つです。自分自身も先代猫のゆきちゃんが発症してしまったのでとても思い入れのある腫瘍です。
早期発見、早期治療することが非常に重要ですので、おっぱいのしこりに気が付いた際には是非早めにご相談ください。
また、この腫瘍は早期に避妊手術を実施することで発生率を低下させることができる腫瘍です。

避妊手術の実施には、メリットもデメリットもありますが、これは非常に大きなメリットと考えております。避妊手術を実施するかお悩みの際はご相談ください。

キャットリボン運動は、寄付により成り立っています。当院も提携動物病院として、チャリティーグッズの販売を行っております。
このような可愛らしいピンバッジになっております。猫の乳がんはしこりが2㎝以下のうちに見つけることが大切です。このピンバッジは縦の長さが2㎝になっておりますので、セルフチェックの際の目安にもお使いいただけます。
受付に置いてありますので、ご希望の際はお声がけください。

1000円の寄付でピンバッジをお一つ差し上げております。

この活動が広がり、少しでも乳がんで苦しむ猫ちゃんが減ってくれることを祈っています。

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