こんにちは。横浜市旭区善部町のあらた動物病院 院長の小林 新です。
今回は、猫ちゃんの下顎骨骨折に関してお話をしたいと思います。
定期的にごはんを食べにくる外猫ちゃんが、ぐったりしているとのことで来院されました。下顎にずれが生じており、口が閉まりきらず、よだれが出て、出血も認められました。
高い場所からの転落や交通事故などの可能性もありましたので、全身の精査を実施しましたが、頭部外傷以外の異常は認められませんでした。
治療により、ぐったりした状況は改善しましたが、口が閉じきれず、柔らかいものしか食べられませんでした。鎮痛剤も使用しましたが、食事をしていても痛みから食べるのをやめてしまい食欲の低下が続きましたので、ワイヤーで下顎骨の固定を実施することにしました。
手術後の写真です。口をきちんと閉じられるようになりました。
固定した次の日から食欲は改善し、固形物も食べられるようになりました。
固定の１か月後にワイヤーを除去しましたが、下顎骨は完全にくっついており、術後も食べ方などに大きな問題は問題は生じていません。
何が原因でこうなったかはわかりませんが、無事に元の生活が送れるようになり本当に良かったです。
外猫ちゃんのトラブルでお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
