こんにちは。横浜市旭区善部町 あらた動物病院、獣医師の小林紗織です。
今回は当院の看板犬、ちゅれたくんがハチに刺されてアレルギー症状を起こしたので、紹介いたします。
夕方の散歩中に急に顔のあたりを気にしだしたので確認するとハチが飛んでいたとのことです。
ちゅれたくんは普通に歩いていただけだったようで、ハチに刺されたところは確認できなかったそうです。


この時点で連絡があり、診察をして抗アレルギー剤を注射しました。


ハチは5~6月に大量に羽化するため、ハチによる虫刺され被害は7~10月に多くなる傾向にあります。
今回ちゅれたくんは顔の腫れとかゆみのみでしたが、場合によってはアナフィラキシーショックと言って重篤な症状を引き起こすこともあります。
アナフィラキシーショックは虫刺され、食品、ワクチン接種等によって急激にアレルギー症状が起き、ショック状態を引き起こしたことを言います。
症状としては
・チアノーゼ(粘膜が白くなる)
・気道粘膜の浮腫による呼吸困難
・血圧低下
・意識混濁 等です。
アナフィラキシーショックを引き起こすと、心停止や窒息などで10~20%が死亡すると言われています。
これからの季節、散歩時はハチにくれぐれも注意しましょう。万が一ハチに刺された場合はショック状態を起こしていないか確認し、なるべく早く動物病院を受診しましょう。